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2016年08月28日 (Sun)
ネタバレ特に配慮してないですしレビューってほどちゃんとしてません。
作品の紹介もやってないので、完全に分ってる人向け。





「古書店街の橋姫」 
今年の夏コミの戦利品(っつってもいってないです。その日はナンジャに行ってステラワースさんで買った)はこちらと、ネヴァのSS本。
前々からかなり期待していた作品で、事前に体験版もやっておきました。正直前作のCOCOONはめちゃくちゃ神作!って感じじゃなかったのですが、体験版からこりゃ読みやすいし格段に面白くなってるなと楽しみにしていました。サイトの雰囲気もすごいよね。レトロポップ。


あのね、良かったんですよ・・・。
何処から説明しよう。纏まってないんですが。
まずストーリー。読みやすさとかジャブからね。すごく良かった。比較してばっかになりますけど、COCOONより話に入り込みやすいです。あちらはSFっていうのもあるけれど。


絵がすごくきれい。だし、スチル数もすごく多い。スチルの数は個人的にはあまり気にしない派です。演出とあってればいい。こちらはスチル数多いんですが、シナリオのボリューム的には相応かな? スチルの出てくるポイントというか、演出がこれまたいいですね。バランスがいい。
あとレトロポップなパッケージ感、アートディレクションがすごくいいです。
作者さん、シナリオと原画の両方担当される方だそうですね。世界観の魅せ方がホント上手いです。
和~な淡くて地味めな色味ベースでありつつも、「幻想」を演出するためのポップな色づかいとか。悲惨さを軽やかにしていく感じ、そこはかとない不気味さ、しらじらしさ。好きです。ピンクの血とかね。


あとね、ストーリー。
なんて言ったらいいんだろう・・・。一言で説明すれば時間遡行して友達を救う、っていうかんじ。橋姫っていう時間を戻す能力を持った妖怪がいて、それが主人公に憑いていて。ああジャンルは非日常もの、ファンタジーなんだ!って納得するじゃないですか。

最後の能面の男√で全部ひっくり返るんですよね。
最後のルートはどう解釈するかわかれると思うんですよ。水上とか川瀬の√好きな人は認めたくない感じだと思うし。
ただ、私はすごく腑に落ちたんですよね。
最後のルートが個人的には真相ルートだと思うし、好みの展開ドストライクすぎる。
他のルートもほかのルートで本当ですよ、っていう公式の回答があるっぽい?ですが(たしか)
個人的な好みだけでいうと、4つのルートを見てからの最後のルートでのあの!全部虚構でしたオチ!! 最高です。わたしはふしぎな事象なんてものは本当はなくて、不思議な世界なんてなくて、頭のおかしい人の幻想だったんだよオチ本当に好きなんですよ。

一貫して不穏さとか不気味さとかあるんですよね。嘘くささというか。やっぱり白々しいかんじ。ファンタジー物を見ているんじゃなくて、作り物を見せられているような違和感。それを払拭してくれるのが最後のルートだと思っています。何度も云うけど、ファンタジーより日常(現実)ものが好きだから贔屓目にみているのかも。
あと最後のルートは主人公がかっこいい(天才設定)から好き。クズでダメでどこを好きになったらいいかわからない主人公でいいのか? と思っていたので(攻略対象が主人公を好きになる理由が全然わからなかったし納得できなかったというのもある・・・)

キャラの面で言うと、正直誰も好きになれなかった。
前述のとおり攻略対象が盲目的に主人公を好きになるし、主人公も別に恋愛対象として攻略キャラ達を見ていないし、あんま萌えなかったというのが・・・。
しいて言うなら川瀬かなぁ。ふたを開ければ好きな子を虐めたくなっちゃうっていう心理だったのがね。(それも玉森の創作なんだよな、派なんですけど)

だからね、物語がすごく良かったので、18禁部分というかエロ部分というか恋愛部分?は蛇足に見えた派です。その蛇足感こそ仕掛けの一部だとすればもう何もいうまい・・・。

まあそんな感じです。
個人的嗜好で申し上げればこの物語はBL部分を抜いても十分に面白い作品として成り立つと思った。
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